あなたは仮面ライダーシリーズを視聴したことはありますか?
一言で言うと、街に危害を加え市民の不安を煽る悪者に対し、仮面ライダーが戦うといった少年の好奇心をくすぐるような物語となっています。
仮面ライダーは1971年にスタートし、今もなお続いているとても人気のある作品となっています。
毎シリーズで新しい仮面ライダーに加え、新しい敵も考案され、視聴者を飽きさせない工夫がいくつも施されていることが分かります。
様々なシリーズがありますが、今回はその中でも平成仮面ライダーの第6作にあたる仮面ライダー響鬼の悪者、魔化魍について紹介しようと思います。
あまり敵キャラを深掘りすることがない私からしたら新発見の連続で、これらの情報を頭に入れて放送を見たらまた違った感想が生まれるのではないかと思うくらい初耳なことばかりでした。
あなたもこの記事を読んで、魔化魍について少しでも詳しくなっていただけたら幸いです。
1.魔化魍って何?
仮面ライダー響鬼には魔化魍と呼ばれる怪物が存在します。
読み方は「まかもう」です。
自然界に発生しては人間に襲いかかる異形の怪物で、大昔から語り継がれてきているほど人々はこの魔化魍を恐れていました。
基本的には巨大な怪物ですが、夏場には人間と同程度の大きさの魔化魍も現れ、不思議な能力を使える場合が多いです。
また、夏場の魔化魍は繁殖力が強く、放っておくと増殖が止まらないとも言われていて、まるで夏の虫のようです。
魔化魍は妖怪や魔物などをモチーフにしていて、ほとんどの名前は元の妖怪から取っています。
名前は元の妖怪から取っていますが、見た目は元の姿とはかけ離れていることが多く、禍々しさが溢れる怪物となっています。
多種多様の魔化魍が存在し、種類は同じでも発生地域で多少の見た目の差が生まれることから、例えば「屋久島のツチグモ」のように発生源と名称で呼び分けることが多いです。
ちなみにお気づきの方もいると思いますが、魔化魍の「魍」は魑魅魍魎の「魍」です。
魑魅魍魎は人に害を与える精霊の総称のことで、魑魅が山林、魍魎が山川の気から生じる精霊です。
魔化魍の意味を字から汲み取ろうとすると、「魔に化けた魍」となり、要は「人々に危害をもたらす自然の精霊」ということになります。
このようなこともあり、ほとんどの魔化魍は森や山で発生し、人里に降りては人間を襲っています。
発生するのは勝手だけど危害を加えるのは止めてほしいですね。
2.魔化魍は自然に発生する!?
魔化魍について少し分かっていただけたかと思います。
先ほどから散々「発生」という表現をしてきましたが、実はある条件が整ってしまうと魔化魍が自然に発生します。
結論から言うと、魔化魍の発生には、場所・温度・湿度・気圧が関係してきます。
元々は自然界の物質が不思議な力によって怪物に変異したもので、音撃と呼ばれる手段でお清めの音を流し込み、邪気を取り払うことで元の土塊に戻るということでした。
一部の視聴者は
「発生条件が分かるなら、そこを対策して発生しないようにすればいい」
という意味が分からない意見を持ったそうですが、それに対して言えることは
「そんなの無理!!」
ということです。
それもそのはず、条件が天候の時点で、人間が操作することができないからです。
「台風や地震を止めろ!」
と言っているようなものです。
普通に考えて不可能ですよね?
私にも出来ないです。
止めようがない条件ですが、実は自然発生する例はそう多くありません。
では、作中ではなぜあれほど大量の魔化魍が出現するのでしょうか。
こちらも結論から言うと、魔化魍を「人為的に作っている」からです。
作中のほとんどの魔化魍はこの人為的に作られたタイプの魔化魍で、強化も施すことが可能なので、自然に発生したものより厄介で恐ろしい魔化魍となっています。
人為的に作るためには童子と姫という、いわば親のような存在に育て上げられます。
魔化魍が自身で人間を狩るようになるまでは、この2人が人間を捉えては魔化魍に与えたり、魔化魍に危険が及ぶと彼らが怪人に化けて響鬼たちと戦ったり、魔化魍を溺愛していることが伝わりますね。
このように、魔化魍には2つの発生方法があり、天候の条件が揃い不思議な力で変異するタイプと童子と姫による人為的なタイプがあります。
3.魔化魍ってどうやって退治するの?
ここまで聞くと、
「発生の防ぎようが無いのにどうして街の人々は生きていられるの?」
と疑問に感じるかもしれません。
街や人々が不安に駆られつつも、生活ができるのは魔化魍を食い止めることができているからです。
では誰がどうやって止めているのでしょうか。
答えは単純で、鬼と呼ばれる音撃戦士が音撃武器を用いてお清めの音を魔化魍に流し込むことで退治しています。
鬼には音撃打、音撃射、音撃斬の3種類が存在し、それぞれ打楽器、管楽器、弦楽器をモチーフにした武器が使われています。
タイトルにもある響鬼は打楽器を使用する音撃打の戦士です。
戦い方は使用する武器によって変わってきますが、どの武器であっても最終的には魔化魍にお清めの音を流し込みます。
打楽器なら叩いて、管楽器なら吹いて、弦楽器なら弾いて魔化魍を退治し、土塊に還します。
このような減らす作業があるので童子や姫が魔化魍をどれだけ量産しても、人々は普通に生活できるようになっているのですね!
一番大変なのは市民より魔化魍と戦う鬼たちですけど。
まとめ
この記事では仮面ライダー響鬼に登場する敵キャラ、魔化魍について紹介しました。
- 魔化魍は古くから伝わる怪物のことで、人々に危害をもたらしている。
- 魔化魍の発生は自然に発生するタイプと人為的に作られるタイプの2種類がある。
- 魔化魍を退治するには鬼が音撃武器でお清めの音を魔化魍に流し込む必要がある。
どの仮面ライダーの敵キャラも人々に危害をもたらすことは定番ですが、一番驚いたのはその敵が自然に発生するということです。
ほとんどの敵にはボスがいてその手下が頻繁に立ちはだかるのに対し、響鬼では童子と姫が頻繁に出てくるとはいえど、自然に発生した誰の支配下でもない相手とも戦わないといけないところに他の仮面ライダーではあまり感じることのできない魅力があるのだと思いました。
私は「魔化魍」を始めこそ不気味で恐ろしい存在という認識でしたが、慣れてくるにつれてホラゲー感覚で観察しはじめるようになりました。
男の子の憧れでもある仮面ライダーで、響鬼は少し不人気気味ですが、細かく見ると魅力をいくらでも探し出せるのはとても良い作品なんだなと改めて感じることができました。
見たことがある人も無い人も、ぜひこの機会にフルで見ることをオススメします!
これらの他にも新しい発見があるかもしれません。