どんな物語でも最終回は必ず訪れます。
最終回の出来で、その物語の残る印象がガラリと変わることもあるでしょう。
それでは、仮面ライダー電王はどうだったのでしょうか?
言い切ります!仮面ライダー電王の最終回は最高でした!!
これは、シリーズ終了後も、様々な劇場版で電王が登場する事でも判ります。
2009年以降の作品では、主演が佐藤健さんから変わっているにも関わらず、続くのです。
主人公も!ヒロインも!替わっているのに!!
いかに仮面ライダー電王が、作品としての人気が高いかが判りますね。
この記事では仮面ライダー電王の最終回の感動ポイントと、この作品の真骨頂を解説していきます。
最終回で立ちはだかるシリアス展開
いや、ぶっちゃけ最終回だけでは無いですけどね?
シリアス展開は。
『ハナ』とその関係者の重すぎる設定が明かされ、キンタロスが抜け、ウラタロスが抜け…
最終回に向けて怒涛の展開が繰り広げられます。
そして、ついに最終回。
『現在』は敵のボス『カイ』によって消されようとしているのです。
もちろん、良太郎たちはそれを阻止します。
しかし、カイを倒せば全てのイマジンも消える。
そうです、全ての!
味方の!イマジンも!消えるのです!!
侑斗の重すぎる決断
『現在』では侑斗がただ一人で、山のような敵イマジンを相手に奮闘していました。
しかし、次々と襲い掛かって来る敵に、ついに力尽きて変身が解除されます。
変身するカードはもう有りません。
駆け付けたデネブに戦うのを止めるよう促されますが、侑斗は戦い続けます。
っていうか、生身なのに強すぎませんか?
変身する必要性を疑いたくなるんですが…(苦笑)
戦い続ける侑斗に、デネブも覚悟を決めます。
そして、侑斗に正真正銘、最後のゼロノスカードを渡すのでした。
しかし、それを使う事は、大人の桜井侑斗の存在が消えるという事でも有るのです。
彼は主人公の姉である『愛理』の婚約者でした。
侑斗は、全てを飲み込んで変身します。
良太郎も悲壮感漂う決意
さて、『現在』に到着したデンライナーから降り立つ、良太郎とモモタロス。
モモタロスの身体にはイマジンが消える独特の兆候が表れています。
そんなモモタロスに、良太郎はこれまで言って来なかった『望み』を言います。
イマジンに言う『望み』はこの作品のキーポイントですね。
良太郎の望みは
「僕と最後まで一緒に戦ってくれる?」
です。
良太郎も、モモタロスとの別れを飲み込んで、最後の決戦に臨むのでした。
仮面ライダー電王の真骨頂はコメディ
カイによって『現在』は破壊されようとしましたが、その被害は一部に留まりました。
怒ったカイは、イマジンを集めて襲い掛かってきます。
そこに突如現れて、走り去るデンライナー。
そして、そこに居たのはウラタロスとキンタロスでした。
過去にいる筈なのに何故?
良太郎も不思議顔です。
どうやらナオミが過去に迎えに行ったらしいのです。
「いや~、オーナーも居なかったんで。頑張ってください。」
と、能天気に微笑んでエールを送るナオミ。
ファインプレーですね。
一気に雰囲気が明るくなります。
「たまたま居たんで、連れて来ちゃいました~。」
と、ジークまで登場。
全員の力を合わせて、デスイマジンとカイを倒します。
カイを倒した事により、イマジンは全員消えました。
辺りに残っていたのは良太郎と侑斗のみです。
侑斗はゼロライナーに駆け込みますが、有るのはデネブが作ったご飯と置手紙のみ。
良太郎もその場にへたり込んでしまいます。
泣きながら、モモタロスたちの名前を呼ぶ良太郎に、コハナも寄り添っていました。
ところが、物陰にはその様子を見ていたモモタロスたちの姿が。
そして、モモタロスの手には『俺!参上』と書かれた手持ち看板があります。
どうやら、出ていくタイミングを完全に逃してしまった様子です。
更に、4タロスたちは、出て行く権利を巡ってケンカをしだします。
ジークは、自分の名前が呼ばれないのがご不満の様子。
もう、隠れていたいんだか、見つかりたいのか判りません。
当然、良太郎に見つかって、笑ってごまかすモモタロス。
ここで突然、オーナーと駅長の『チャーハン旗倒し勝負』に場面が変わります。
っていうか、何やってんですか、この緊迫時に(笑)
そして、駅長が真面目な表情で、すんごい良い事言ってます。
でも、映っているのは、ギリギリ倒れず残った、チャーハンに立つ旗。
なんですか、このシュールなシーンは(笑)
駅長のセリフが続く中、ゼロライナーでは侑斗がデネブのご飯を泣きながら食べています。
そして、それを扉の隙間から、こっそり覗く『おかん』デネブ。
もうね、デネブにエプロンの幻が見えてしまいますよ。
そんな『おかん』に気が付いて、泣きながら抱き着く侑斗。
コメディしながら感動させてくれますね、この作品は。
仮面ライダー電王はバッドエンド?
こうして、良太郎や侑斗は相棒のイマジンたちと無事に涙の再会を果たします。
その頃、病院のベッドに横たわる愛理の傍らには、大人の桜井侑斗が居ました。
未来を守れた事を察する愛理は、桜井のほほに手を伸ばします。
桜井も、その手に自分の手を重ねます。
そして、そのまま桜井は消えていくのでした。
悲しい別れの場面です。
未来は守れましたが、大人の桜井侑斗の存在は消滅しました。
愛理は愛しい婚約者を失ったのです。
これは、一見バッドエンドとも見える終わり方です。
しかし、希望は残っています。
それは『侑斗』の存在です。
元の時間軸に戻った侑斗は、きっと将来に愛理と再会するでしょう。
良太郎もデンライナーから降り、モモタロスたちと別れます。
様々な別れを含んだエンディングですが、
「きっと、また会える」
そんな予感を秘めた良い終わり方でした。
まとめ
- 仮面ライダー電王は『笑い泣き』させる名作!
- みんな消えてしまう悲壮感に胸が詰まります
- シリアスに終わらせない!やっぱりコメディがこの作品の真骨頂です
- 評価は人によって分かれそう、でも未来につながる良いエンディングだと思います
仮面ライダー電王のエンディングは、バッドエンドに見える方も居るかと思います。
日常に戻ったとは言っても、数々の別れが有ったのですから。
しかし、タロスたちは消滅を免れました。
桜井と愛理も、また会える布石が残っています。
それに、なんと言っても未来はつながったのですから!
コメディも最後まで忘れません。
『仮面ライダー電王』という名作を締めくくるとても良いエンディングでした。