皆さん、こんにちは！仮面ライダーを愛してやまない30代サラリーマン、仮面ライダー太郎です！
突然ですが、皆さんは『仮面ライダー電王』の中で、戦闘シーン以外でボロボロに泣かされたエピソードはありますか？
電王といえば、「俺、参上！」のモモタロスたちの愉快な掛け合いや、電車でタイムトラベルするという斬新な設定が魅力ですが、実は**「記憶」と「時間」を巡る切ない人間ドラマ**こそが真骨頂なんです。
今回は、シリーズ中盤の隠れた名作回、第33話・34話に登場した通称「ピアノオジサン」について、熱く、そして涙ながらに語らせてください。
必殺技もド派手なフォームチェンジもカッコいいですが、このオジサンの物語を知れば、あなたの「電王愛」はさらに深まること間違いなしです！
それでは、時を超える列車に乗ったつもりで、一緒に出発しましょう！
仮面ライダー電王とピアノの奇跡！33話・34話が描く「音」の絆
さて、今回のテーマは『仮面ライダー電王』の第33話「タイムトラブラー・コハナ」と第34話「時の間（はざま）のピアニスト」です。
このエピソード、覚えていますか？
物語の中盤、ハナさんが諸事情（大人の事情とも言いますが…笑）で小さな「コハナ」ちゃんになってしまう衝撃の展開があった回です。
しかし、僕が今回注目したいのは、その裏で静かに、しかし熱く描かれた一人の男性の物語。
ファンからは親しみを込めて「ピアノオジサン」や「ピアノの男」と呼ばれる、謎の紳士についてです。
戦闘シーンだけじゃない！心に響く「音」の物語
仮面ライダーといえば、怪人と戦って平和を守るのが基本ですよね。
でも、電王の凄さは、怪人（イマジン）と契約してしまった人間の「心の弱さ」や「叶えたい願い」に寄り添うドラマ性にあります。
ピアノオジサンこと「ピアノの男」（演じるのは名バイプレーヤーの諏訪太朗さん！渋い！）は、燕尾服に蝶ネクタイ、ステッキという奇抜な格好で街を彷徨っていました。
彼は場所も選ばず、楽器店の売り物だろうが何だろうが、ピアノを見つけると憑りつかれたように弾き始めてしまうんです。
「なんだこの変なオジサンは？」
最初は誰もがそう思います。
僕も初見の時は、「また変な契約者が出てきたな～」くらいにしか思っていませんでした。
さらにこの回では、BGMとして「Double-Action Piano form」が流れるなど、音楽的な演出も素晴らしかったですよね。
いつもの激しいロックサウンドではなく、繊細なピアノの旋律が、この悲しい物語を予感させていたのかもしれません。
あらすじ解説：ピアノオジサンと天才ピアニストの出会い
では、このピアノオジサンはいったい何者だったのでしょうか？
実は彼、かつては「奇跡のピアニスト」と呼ばれた天才だったのです。
しかし、1994年に突如引退し、それ以来、世間からも忘れ去られた存在になっていました。
そんな彼が出会ったのが、これまた天才と呼ばれながらもスランプに苦しむ若きピアニスト、奥村祐希という青年でした。
二人の出会いの場所、どこだと思いますか？
華やかなコンサートホール？
いいえ、なんと「ゴミ捨て場」なんです。
捨てられていたボロボロのピアノ。
周囲の過度な期待に押しつぶされ、ピアノを弾けなくなっていた青年・奥村。
そこにふらりと現れたピアノオジサンが、その捨てられたピアノを楽しそうに奏で始めます。
「音楽は、楽しむものだ」
言葉ではなく、背中で、そして音色で語りかけるオジサン。
ゴミ捨て場で響き合うピアノの音色…想像するだけで胸が熱くなりませんか！？
僕なら、こんな出会い方をしたら一生忘れられない思い出になります。
ゴミ捨て場からの奇跡！二人が紡ぐ絆のメロディ
ゴミ捨て場でのセッションを通じて、二人の間には年齢を超えた友情が芽生えます。
オジサンとの交流によって、奥村青年は「ピアノを弾く喜び」を思い出し、再び表舞台に立つ決意をするのです。
そして、復帰コンサートの日。
奥村は、恩人であるオジサンを招待しようと、真夜中にチケットを持って彼の元へ急ぎます。
しかし…運命は残酷です。
その道中で、奥村は交通事故に遭い、意識不明の重体になってしまうのです。
オジサンにとって、奥村は自分を覚えていてくれる唯一の存在。
そして奥村にとっても、オジサンは心の救いでした。
この「すれ違い」が、電王という作品の持つ切なさを加速させます。
なぜ空からピアノが？イマジンの勘違いとオジサンの真意
絶望したオジサンの前に現れたのが、今回の敵「クラーケンイマジン」です。
オジサンの望みを聞いたイマジンは、次々と空からピアノを降らせるという暴挙に出ます。
計4台ものグランドピアノが空からドガーン！
絵面としてはシュールで笑ってしまいそうですが、これはイマジンの「極度のコミュニケーション不足」による誤解でした。
オジサンの願いは「ピアノが欲しい」ではありませんでした。
イマジンに対して、オジサンは恐怖することなく、静かに、でも力強く否定します。
「違う！」
この一言に込められた魂の叫び。
良太郎たちも、そして僕たち視聴者も「じゃあ本当の望みは何なんだ！？」と疑問に思いましたよね。
彼の本当の願い。
それは、「あの青年（奥村）に、もう一度自分のピアノを聴かせたい」という、ただそれだけのことだったのです。
だから彼は、意識不明の青年が眠る病院の近くで、窓に向かって必死にピアノを弾く真似をしていたのです。
届くはずのない音を、届けようとしていた。
もう、この時点で涙腺が崩壊しそうです。
デンライナーの乗客になる条件とは？ピアノオジサンの切ない結末
さて、ここからが『仮面ライダー電王』の核心に迫る部分です。
イマジンとの契約が完了し、過去（2004年1月18日、二人が初めて出会った日）へ飛んだイマジン。
電王ロッドフォーム（ウラタロス）の活躍によってイマジンは倒され、破壊された過去は修復されるはずでした。
しかし、現代に戻った時、ピアノオジサンの姿は消えていました。
そして彼は、デンライナーの食堂車でコーヒーを飲んでいました。
なぜ、彼は元の生活に戻れず、デンライナーの乗客になってしまったのでしょうか？
忘れ去られた存在…「特異点」と記憶のメカニズム
『仮面ライダー電王』の世界には、残酷なルールがあります。
「人の記憶こそが時間」。
過去がイマジンによって破壊されても、それを覚えている人がいれば、記憶を頼りに時間は修復されます。
しかし、修復されるためには「誰かがその人を覚えていること」が絶対条件なのです。
ピアノオジサンは、1994年に引退してから世間との関わりを断っていました。
彼を覚えていたのは、あの奥村青年ただ一人。
しかし、奥村は現在、意識不明の昏睡状態にあり、オジサンのことを「思い出す」ことができません。
さらに、イマジンが過去で暴れた影響で、過去のオジサンの存在も不安定になってしまいました。
その結果、彼は「過去」からも「現在」からも存在を維持できなくなり、時間からこぼれ落ちてしまったのです。
この設定、あまりにも切なくないですか？
ただ一人、自分を理解してくれた友人が目覚めない限り、自分は世界に存在できないなんて。
デンライナーの乗客になる条件とは？切なすぎる真実
皆さんは、デンライナーに時々映る「一般の乗客」を見て不思議に思ったことはありませんか？
「なんで普通の人が未来の電車に乗ってるの？」と。
オーナーは語ります。
彼らは皆、ピアノオジサンのように「時間からこぼれ落ちてしまった人々」なのだと。
過去と現在で誰の記憶からも消えてしまった時、人は行き場を失い、デンライナーに乗るしかなくなる。
彼らは、いつか誰かが自分を思い出してくれるその時まで、終わりのない時間の旅を続けているのです。
今まで背景の一部だと思っていた乗客たちが、実はそんな悲しい運命を背負っていたなんて。
この事実を知った時、僕は『仮面ライダー電王』という作品の深さに戦慄しました。
ラストシーンの救い：記憶は本当に消えてしまったのか？
「じゃあ、ピアノオジサンはもう二度と戻れないの？」
そんな悲しい気持ちになった皆さん、安心してください。
電王は「優しさ」でできた物語です。
ラストシーン、デンライナーの車内で、オジサンは穏やかな顔でピアノ（のようなテーブル）を弾いていました。
そして、現代の病院では、奥村青年の指がわずかに動きます。
これは、希望です。
奥村青年が意識を取り戻し、元気になれば、彼は必ずオジサンのことを思い出します。
「あのゴミ捨て場で、僕を救ってくれたオジサンがいた」と。
そうすれば、失われた時間は修復され、オジサンは再び現代に帰ることができるのです。
良太郎が信じ、守り抜いた時間は、決して無駄ではありませんでした。
「人の記憶が時間を作る」というテーマが、これほど美しく、そして希望を持って描かれたエピソードは他にありません。
ピアノ回から学ぶ「好きなことで繋がる」大切さ
この33話・34話を通じて、僕は大切なことを教わりました。
それは、「好きなもので繋がる絆は、どんな理不尽な運命も超える」ということです。
年齢も立場も違う二人が、ただ「ピアノが好き」という一点で繋がり、お互いの人生を救い合った。
そしてその絆が、時間からこぼれ落ちそうになったオジサンを、ギリギリのところで繋ぎ止めている。
僕たちも、仮面ライダーが好きで、こうしてブログで繋がっています。
もしかしたら、この「好き」という気持ちが、誰かの存在を支えているのかもしれませんね。
そう考えると、オモチャを集めたり、イベントに行ったりする僕たちの「推し活」も、なんだか尊いものに思えてきませんか？
まとめ：仮面ライダー電王は「記憶」の物語だ！
いかがでしたでしょうか。
今回は『仮面ライダー電王』33話・34話、ピアノオジサンの物語について熱く解説しました。
- ピアノオジサンと青年の出会いはゴミ捨て場！音楽を通じた魂の交流に感動。
- イマジンの勘違いでピアノが降ってきたが、真の願いは「青年に音を届けること」。
- デンライナーの乗客は「時間からこぼれ落ちた人々」。設定が深すぎて泣ける。
- 青年が目覚めれば、記憶が戻り、オジサンも帰れる！希望のラストに拍手。
大人になった今見返すと、子供の頃とは全く違う感動が押し寄せてくるのが『仮面ライダー電王』の凄さです。
もし、最近少し心が疲れているなと感じたら、ぜひこのエピソードを見返してみてください。
ピアノオジサンの不器用な優しさと、電王たちの温かさが、きっとあなたの明日への活力になるはずです。
そして、もし街でピアノの音が聞こえたら、この物語を思い出して、心の中でそっと拍手を送ってあげてください。
それでは、また次の駅でお会いしましょう！
いつか、未来で！
