2007年8月3日、世界に震撼が走りました!(大嘘)
世界は大げさですが、アニメ・特撮好きの間では大騒ぎでした。
なんと、『クレヨンしんちゃん』が『仮面ライダー電王』とコラボしたのです。
今でこそ、『クレヨンしんちゃん』が他の作品やアーティストとコラボレーションするのは珍しくありません。
しかし、すべてはこの『仮面ライダー電王』とのクロスオーバー作品が成功したからに他ならないのです。
『クレヨンしんちゃん』は1992年4月から現在まで放送されている人気作品です。
『仮面ライダー電王』もかなりの人気作品でした。
その二作品がコラボしたのですから、話題にならない訳がありません。
しかも実写物とのコラボはこの『仮面ライダー電王+しん王』が初です。
それでは、このコラボレーションが成功した理由とその後に与えた影響を見ていきましょう。
仮面ライダーと初のクロスオーバー作品
仮面ライダーと『クレヨンしんちゃん』がコラボしたのは、この作品が初めてになります。
それまでに『クレヨンしんちゃん』は2004年に『わたしんち』とコラボしたことが有りました。
他にもACジャパンの広告や、官公庁のイメージキャラクターとして採用されたりもしています。
着ぐるみ同士としては『ふたりはプリキュアSplash Star』とも共演していますね。
しかし、実写のキャラクターが『クレヨンしんちゃん』の世界に入り、物語を構成したのは『仮面ライダー電王』が初めてでした。
もちろん、仮面ライダーシリーズとしても他作品との初めてのコラボレーションです。
仮面ライダーの歴史の中でも他作品の既存キャラクターがライダーに変身したのは初めてでした。
正しく作成側としては大冒険だったでしょう。
『クレヨンしんちゃん』は細かなネタ満載
『クレヨンしんちゃん』は子供が喜ぶ、少し下品なネタが人気です。
もちろん、この『仮面ライダー電王』とのコラボでもお下品路線は変わりません。
決め台詞
「俺、参上!」
に対して、しん王は
「オラ、参上!」
と決めます。
しかし、お尻は丸出しで“鼻水攻撃”の必殺技と相変わらずのお下品さです。
『仮面ライダー電王』のソードフォームの仮面は桃がモチーフですが、しん王のモチーフはもちろんお尻です。
敵として出てきたのは“三段腹イマジン”。
もちろん、みさえに憑りつきます(笑)
しかし、『クレヨンしんちゃん』のネタの真骨頂はこんなお下品ネタではありません。
デンライナーのオーナー役の石丸謙二郎さんは『世界の車窓から』のナレーションをしている事でも有名です。
『仮面ライダー電王+しん王』のオープニングではオーナーが『世界の車窓から』のナレーションを行うという、ギャグを披露しています。
こういう細かいところが堪らないですよね。
他にも『仮面ライダーV3』のオープニングテーマの歌詞をセリフに盛り込むなど、オマージュも絶品です。
電王コラボの成功が生んだコラボ作品
この様に、制作側が行ったコラボという大冒険は大成功を収めました。
何故なら、この後もコラボ作品が続くからです。
仮面ライダーシリーズだけでも、『仮面ライダーフォーゼ』とコラボしてます。
キャラクター共演でも『仮面ライダーキバ』、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』、『炎神戦隊ゴーオンジャー』のキャラクターと共演します。
この様なコラボは子供向け作品だけで止まりません。
例えば、『藤岡弘、探検シリーズ』のパロディでは藤岡弘さんが本人役で出演しました。
他にも『男たちの大和/YAMATO』や『ラブ★コン(映画)』、『銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜』等々、コラボ作品が止まりません。
最近の話では『シン・ゴジラ』や『シン・仮面ライダー』ともコラボしていましたね。
面白いコラボレーションとしては『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』とのコラボです。
このコラボでは、大門未知子がアニメに登場しただけではありません。
なんと『ドクターX〜外科医・大門未知子〜 season6』に登場人物の名前として“しんのすけ”と彼の愛犬“シロ”が登場しているのです。
この様な数多くのコラボレーションは『仮面ライダー電王』とのコラボから始まったと言っても過言でないでしょう。
まとめ
- 『仮面ライダー電王』と『クレヨンしんちゃん』のコラボ成功は次の作品に大きな影響を与えました
- 他作品のキャラクターがライダーに変身したのは『クレヨンしんちゃん』が初めてです
- 作品世界をも超越した細かなネタの数々が絶品!
- 電王とのコラボ成功は今なお続くコラボ作品の原点と言っても過言ではありません
この様に、『仮面ライダー電王』とのコラボが『クレヨンしんちゃん』のコラボ路線に大きく影響を与えました。
これには、『仮面ライダー電王』が人気作だったことを考慮しても、制作陣に大きな決断を迫った事でしょう。
しかし、結果的にはこの決断のお陰で私たちはより楽しめる作品を観る事が出来るようになったのです。
この英断を下した『仮面ライダー電王』と『クレヨンしんちゃん』の制作陣には心からの感謝を贈りたいと思います。