異色のライダーとしても知られている「仮面ライダー響鬼」。
これを見たとき、当時子どもだった私は、
「あれ?」
となったのを覚えています。
あなたも少しもやもやしませんでしたか?
実は、物語の途中で路線変更していたのです!
ストーリーが進んでいく裏側で、一体どんなことが起きていたのか気になりますよね?
この記事では、仮面ライダー響鬼の路線変更の経緯から視聴者の反応まで、徹底解説していきます!
この記事を読めば、あなたの心のもやもやも少しは晴れるかなと思います!!
路線変更の概要
多少の路線変更は、仮面ライダー響鬼以前にもあったと言われています。
しかし、視聴者の評価を二分するほどの路線変更は前代未聞でした。
どんな路線変更が行われたのでしょう?
スタッフの変更
三十之巻からプロデューサーの交代に伴う多数スタッフの変更が行われました。
- プロデューサー 髙寺成紀 → 白倉伸一郎
- 脚本 きだつよし、大石真司 → 井上敏樹 (米村正二も一部参加)
- 撮影監督 鈴村展弘と田村直己が参加
通常、スタッフはプロデューサーによって決定されるため、このプロデューサーの変更は、「仮面ライダー響鬼」という作品にも大きな変化を引き起こすことになりました。
撮影の変化
プロデューサーが変わったことによって、撮影や映像にも大きな変化がありました。
- フルCGの巨大魔化魍 → 等身大の大怪人
- 山中や遠方でのロケを縮小
- オープニングナレーションの廃止
- エンディングテーマの変更
後述しますが、このような変更は主に予算の問題が原因だと噂されています(公式からの発表ではありません)。
また、ナレーションの廃止にはがっかりした視聴者も多かったそう。
ストーリーの変化
視聴者が最も違和感を覚えたのはストーリーの変化でしょう。
主要人物として、「桐矢京介」が登場したこと。これが前半と後半の内容を大きく変えました。
桐矢京介は、明日夢と同じクラスに転校してきた高校生であり、頭脳明晰であるが故にプライドが高く、自己中心的なキャラクターを持っています。
三十之巻から急に登場したと思えば、周囲への見下した態度が目立ち、いわゆる嫌なやつとして物語に関わっていくのです。
ヒビキに憧れる明日夢の成長物語から、明日夢と京介の対立関係に焦点が移っていきました。
いったいなぜ路線変更されたのか?
このような大幅な路線変更が行われた裏側には、実は大人の事情があったんです...
制作費の逼迫、納期の遅延
髙寺プロデューサーのこだわりが強く、第1話から屋久島で撮影が行われたり、その後も遠方でのロケが非常に多かったりしたんだそう。
また、フルCGを使った魔化魍など映像にかける費用も重なり、当初の予算を大幅に超過していたんです。
さらに、作品の細部にまでこだわった結果、納期の遅れが常態化し、制作体制の崩壊につながってしまいました。
しかし、これらは公式からの発表ではなくネット上の噂に過ぎないため、事実は関係者にしか分かりません。
ただ、プロデューサーや脚本家、キャストらが自身のラジオやブログなどのメディアで婉曲的に語っていることからも、ネット上の噂はほとんど正しいと言えるでしょう。
玩具の人気不足
これまでの仮面ライダーは主に、ベルトによって変身するのが普通でした。
その常識を打ち破ったのが響鬼の変身スタイルです。
音叉で変身したり、音撃棒で敵を攻撃する姿は、映像の中で見ているとすごくかっこいいのですが、おもちゃとなると...
玩具の売上は視聴率に次ぐ人気の指標であり、売上が低迷したことも路線変更に影響していると考えることができます。
視聴者はどう感じたのか?
仮面ライダー響鬼のファンは、放送中に大幅な路線変更があったため、前半派と後半派に分けられることがよくあります。
ストーリーについて、視聴者はどのような感想を抱いたのでしょうか?
路線変更前
【良い点】
- 仮面ライダーらしくない
- 明日夢の成長物語は良かった
- 落ち着いた雰囲気が他にはない
【悪い点】
- 明日夢の成長が子どもには分かりづらい
- 物語の進展が遅すぎて退屈
- 戦闘シーンが少ない
これまでの仮面ライダーとは違った、全体的に平和な雰囲気が視聴者の好みを二分しているようです。
この点においては完全な主観になるので、賛否が分かれるのも仕方ないのかもしれませんね。
路線変更後
【良い点】
- 桐矢京介は物語を進展させる重要な人物
- 戦闘シーンが増えておもしろい
【悪い点】
- 京介のキャラクターが好きになれない
- 明日夢の主人公感が薄い
路線変更後のポイントは、「桐矢京介」の登場です。
このキャラクターがこの前半派vs後半派の構図を作り出しているといっても過言ではありません。
「桐矢の生意気さが鼻につく」といった意見もあれば、「桐矢のおかげでストーリーが面白くなった」という意見もありました。
ネット上では、前半派の意見が多く見られました。
ちなみに私はどっちも好き派です!
ただ、
「路線変更がなかったらどうなっていたのかな?」
と思うこともあります...。
まとめ
- スタッフの交代がストーリーに大きな影響を与えた
- 路線変更は大人の事情が理由だった
- ネットでは前半派が多い
いろいろ派閥が分かれていますが、これだけ議論が白熱するということは、結局みなさん響鬼に興味があるんじゃないでしょうか?
個人的には、前半と後半でそれぞれ良いところとイマイチなところがあって、2つの物語として観るのが響鬼という作品を最も楽しむ方法では?と感じました。
路線変更の背景を知った上でもう一度観てみると、まだ気づけていない魅力を発見できるかもしれません!