テレビドラマはどうしても人により好みの差が出てしまうものです。
それはどんな良作品であっても好き・嫌いが別れてしまうものなのでしょう。
人の好みは千差万別、それはしょうがない事なのかもしれません。
むしろ、万人受けする作品こそ凡作なのかも!?
『仮面ライダー電王』は私の中で好きな作品ですが、『つまらない』と言う方の意見にも共感する部分があるのも事実です。
では、『つまらない』と言う意見にはどんなものがあるのでしょうか?
- どんなところがつまらないのか、具体的な意見
- どうしてそんな意見になるのか考えてみた
- 『仮面ライダー電王』はつまらないのか?
以上の点を語ってみます。
『つまらない』という意見を紹介
それでは実際にどういった否定的な意見が有るのでしょうか?
大まかなところは以下のような感じかと思います。
- シナリオの雰囲気がコミカル過ぎる
- アクションが弱い
- 謎が最後まで明らかにならない
それでは、少し解説していきましょう。
コミカルな雰囲気
これは、『味方イマジン同士のじゃれ合いシーンが多い』という事です。
このコント部分が一話で結構なウェイトを占めています。
とりわけ、仮面ライダー電王は一つのエピソードを2話分使って描いているので、
「テンポが遅い!」
と、感じる方も居るようです。
この様に感じる方たちは味方イマジンのコントが邪魔に感じているようですね。
戦闘シーンの前にもこのようなシーンが入ってしまう事で、戦闘シーンがいまいちシリアスになり難いです。
戦闘シーンがコントの続きみたいに見えてしまうのですね。
更に、戦闘中でも味方イマジンが『俺が、俺が』って感じで憑依して変身が変わるものだから尚更なのでしょう。
敵イマジンと味方イマジンの関係もシナリオの雰囲気に影響しているのかも知れません。
そもそも、仮面ライダー電王の世界は敵と味方が同じ『イマジン』です。
敵も味方も同じ存在なんですね。
同族と言う存在にも拘らず、味方になったイマジンは敵のイマジンを仮面ライダーとして倒していきます。
そして、そこには大した理由が有りません。
主人公側に憑依したか、しないかの違いしかないのです。
仮面ライダーとして同族を倒していく事に対する葛藤や深い考えが無いんです。
そこにストーリーとしての深みが無いと感じられるのかも知れません。
しかし、仮面ライダー電王はタイムパラドックスを扱っており、後半になってくるとストーリーの重い部分がどんどん明らかになってきます。
私はこのコミカルな部分が物語の重いテーマを上手く重すぎないようにしてくれていると感じています。
味方イマジンのコント部分が有るからこそ、全体的に良いバランスに出来上がっているのではないか、と思います。
弱いアクションシーン
何といっても『ライダーキック』の出番が少ない!
これはすごい不満点です。
「仮面ライダーと言ったら『ライダーキック』でしょ!」
って思うのは私だけではない筈!!
『キック』で終わるのは、ウラタロスが憑依した状態でのロッドフォームかクライマックスフォームのみ。
しかも、ロッドフォームの出番がそもそも多くない。
キックが足りないんですよ、キックが!
他にも戦闘であまりピンチにならずに決着してしまったりする事にも盛り上がりが足りないと思われる理由かもしれません。
更には、一度やられたイマジンが暴走して巨大化する件。
対抗手段はデンライナーによるメカ戦。
新フォームに付き、登場する新車両。
特撮戦隊要素は特撮戦隊でやって欲しいですね。
しかも、デンライナーの操縦がローダーに据えられているバイクで行うっていうのも萎えポイントです。
と、ここまで書いて自分が意外と不満を持ってることに気が付きました。
気に入っている作品なんですけどね(苦笑)
明らかにならない謎
『謎なままの謎が多い』という意見も有ります。
ライダーベルトの変身ボタンは何故最初から4色で決まっていたのか?
などは、あまり突っ込んではいけないところのような気もしますが…
ゼロノスカードは誰がどう作ったのか、ジークの変身ベルトは何処から発生したのか、野上家が代々特異点である謎等々。
物語の根幹部分にも拘らず、結局語られないままという事が多いようです。
これは、流せる人は流せるけど、引っかかる人はとことん引っかかる箇所かと思います。
この部分も評価が分かれる所なのでしょう。
それでもやっぱり仮面ライダー電王は面白い
さて、ここまで仮面ライダー電王のつまらない箇所について見てきました。
私にはこの意見を否定するつもりはありませんし、出来ません。
それでも、私は
「仮面ライダー電王は面白い!」
と声を大にして言いたい。
何故なら、先ず俳優たちの演技が素晴らしいからです。
それぞれのキャラの特徴を生き生きと演じています。
そして、登場人物のキャラが良いんですよ!
味方イマジンやヒロイン、脇を固める登場人物たちが物語に素晴らしい色どりを添えています。
更には、後半になるほど重厚になって行くストーリー。
重くなっていく設定の中、普段のコントぶりからの味方イマジンのカッコよさのギャップ。
心に残る名言も多くあり、たまらないですね。
マジで泣かされます。
色々な意見は有るでしょうが、見て欲しい仮面ライダー作品だと私は思います。
まとめ
- 味方イマジン同士のコントが多い
戦闘に緊迫感や深みが足りない - ライダーキックの出番が足りない
巨大メカ対決は余分 - 謎な部分の説明が足りない
- 否定的な意見も有るけれど総合的に見て私は面白い
好きな部分、嫌いな部分は人によって違いが有るので個人の価値観に依るでしょう。
これまで紹介してきた意見でも、納得できる意見、納得できない意見、人それぞれ見解が分かれたと思います。
好きな作品に否定的な意見を言われるのは面白くない事かもしれません。
しかし、色々な意見が有って良いと思うのです。
そして、今回否定的な意見を取り上げて思ったのですが、否定的な意見を言っている方こそ、『仮面ライダー』シリーズに凄いこだわりを持っているんだという事です。
この様な方々が居るからこそ、面白い作品が造られていくのですね。
昭和から平成、令和へと長い間続く『仮面ライダーシリーズ』はこの様な人達によって支えられているのです。