仮面ライダー電王は2007年1月から2008年1月まで放送していた大人気作品で、放送終了から約15年経った今でも圧倒的な人気を誇っています。
そんな電王にはカイという陰のある人物が出てきますが、カイは黒幕で敵イマジンへの指示者本人です。
人気作品の黒幕とは一体どんな人物なのでしょうか。
私は大体の作品は敵側陣営を好きになるので、敵側の中でも黒幕のカイを見逃すわけにはいきません。
今回は敵側好きの私より、カイの具体的な正体や行動の目的、考察をお伝えします。
カイってどんな人物なの?
カイは、第37話”俺、そういう顔してるだろ?”で初登場しました。
良太郎(主人公)と敵対する人物で、敵イマジンに指示を出している張本人であり黒幕です。
敵イマジンにはテレパシーを使って指示を出していて、このテレパシーで敵イマジン達と情報を共有しています。
イマジンは怪人ですが、司令塔であるカイの見た目は完全に人間です。
年齢は不明ですが、作中では少年と呼ばれていました。
次に性格面ですが、カイは非情に冷酷です。
指示下のイマジンにも無慈悲です。
自分に逆らうイマジンを痛めつけたり、存在自体を消し去ってしまうこともあります。
また、顔は笑っているのに心の中では怒りや嫌悪を抱くなど、表情と内心が異なっているため少し不気味な部分もあります。
ちなみに初登場話タイトルの”俺、そういう顔してるだろ?”はカイの口癖です。
怒りなどの感情を抱いた時に、この口癖を発して周りに問いかけています。
ここまでで、カイは黒幕でイマジンに指示が出せる、冷酷で少し不気味な人間の男性だということが分かりました。
さらに謎が深まってしまいましたね。
ではここからはカイの正体に迫っていきましょう。
カイって結局は何者?
カイの正体
カイの正体は、存在しない未来にいた特異点です。
カイは別の時間軸の未来からやって来た人間なんですね。
イマジンもまた、別の時間軸から来た砂状の精神エネルギー体です。
イマジンは人間の望みを聞き入れ、その人間の記憶を元に怪人の肉体を得ることができます。
しかしカイは、イマジンと同じ存在でありながら人間の姿を保っています。
肉体を保てている理由は、カイが特異点だからです。
特異点は、限られた人物が持てる特性で時間の干渉を受けません。
イマジンは過去を改変するために未来から来ています。
過去を改変して時間の流れを変えることで、自分たちが存在する未来に繋げるようにしたいからです。
過去を改変すると、本来存在するはずだった人物が消滅してしまうといったことも発生します。
こうしたタイムパラドックスが発生しても影響せず、自分自身の存在や記憶が消滅しないのが特異点の特性です。
電王に変身できるのは特異点のみなので、良太郎も特異点です。
ただカイは未来で突如発生した存在とされているので、肉体は保持できても、過去の記憶は不確かです。
なので非常に忘れっぽく、話が進む(未来へ進む)につれてどんどん悪化し、ついさっき考えていたことも忘れてしまう程になってしまいます。
カイの目的
カイはイマジンと同じく、過去を変えて自分たちが存在する時間軸にすることが目的です。
現代の時間のまま進むと、カイやイマジンが存在しない未来に繋がってしまい消滅していまいます。
イマジンが存在する未来になると、自分の未来が繋がるだけでなく、過去という概念も手に入れ自らの存在を安定させることができます。
未来を変えるためには分岐点の鍵を消す必要があります。
分岐点の鍵を消すとカイやイマジンの未来になりますが、残ったままだと本来通り人間の未来になってしまいます。
カイは分岐点の鍵が良太郎の姉の婚約者である桜井だと目を付けて行動していました。
ですがカイの能力で良太郎の記憶を覗くと、本当の分岐点の鍵は良太郎の姉である愛理だと見抜きます。
けれども真の分岐点の鍵は、桜井でも愛理でもなく、桜井と愛理の娘であり特異点でもあるハナでした。
分岐点の鍵の存在を騙された怒りと、記憶力が落ち未来分岐への時間が迫っていることからカイは自暴自棄になり、現代の時間ごと壊そうとします。
しかし良太郎たちに阻止されてしまい、カイは敗北しました。
イマジンの未来が消失したことと、カイが誕生した自体の過去も手に入らなかったため、イマジンと共にカイは砂状となり消滅しました。
カイの悪事は許せないにしても、自分の生存を賭けた戦いだったことを考えると悲しい結末ですね。
カイについての考察
カイは冷酷なのか?
カイは作中で冷酷な人物として扱われています。
過去がない影響か感性が欠落しているため、冷酷になるのは当然です。
ですが終盤で桜井と愛理を消滅させ、過去改変に成功したと思った場面がありましたが、その時のカイは非常に喜んでいました。
また、自分に時間がない焦りから最後は自暴自棄にもなっていました。
このことから、冷酷ではありますが人間味のある人物ではないでしょうか。
普段は冷淡な上司が、何かにとても喜んだり焦ったりする姿を見て、そういう表情もするんだ……、と人間的な親しみを感じるのと一緒だと思います(?)。
カイは桜井と愛理の息子?
作中の正規時間では、桜井と愛理の子どもは娘のハナでした。
しかしカイは、桜井と愛理から生まれたのは娘ではなく息子だった世界線から来た息子本人ではないかという説があります。
人間の未来・ハナ=イマジンの未来・カイという考察ですね。
まず作中の関係者は良太郎や愛理などの野上家と桜井家に集中していたため、カイがどちらかの家系である可能性があります。
そして、野上家には良太郎やハナといった特異点が多く生まれる傾向があることから、同じく特異点であるカイに野上家の血筋が入っているかもしれません。
もう一つ、名前から考察された説もあります。
ハナは”花時計”、愛理が店主の喫茶店”ミルクディッパー”は、歴史改変により一時的に店名が花時計になっていました。
カイは”懐中時計”、桜井は天文学者で懐中時計を持っています。
それぞれ時間かつ親に関係する名前だと考えられることから、二人に関連性があるのではと考察されています。
もし本当なら二人とも特異点なので、作中は”人間の未来の特異点”vs”イマジンの未来の特異点”という図にもなります。
私は作中の関係性に新たな可能性が見える考察が大好きなので、この考察だけで1記事書けそうな気がします。
まとめ
- カイは敵イマジンの司令塔であり黒幕で、冷酷さや不気味さもある
- カイは存在しない未来にいた特異点で、過去が不確かなため記憶力が乏しい
- カイの目的は過去を改変してイマジンが存在する未来に繋げること
カイは非情な部分もあり、作中では憎らしい存在ではありますが、自分の生存のために戦っていることが分かりました。
も自分の命が掛かっていたら、正義関係なくあの手この手を使って色々と阻止してしまいそうです。
あとやっぱり、黒幕って格好いいですね。
しかもイマジンの司令塔なんてね、ええ、もう、とても大好きです、ありがとうございます。
消滅してしまうのは悲しいですが、最後まで魅力的な人物の一人だったのは間違いありませんね。
この記事を読んで少しでもカイについて知って頂けたら嬉しいです。