あなたは仮面ライダー響鬼を視聴したことはありますか?
仮面ライダー響鬼は平成ライダーの第6作にあたるライダーで、それまでの作品とは異なる異色のライダーとして注目を浴びていました。
本来、仮面ライダーというのは男の子の憧れ、つまり子供向けの作品となっていますが、響鬼はどちらかというと大人に刺さる、少し難しめな物語の展開となっていました。
そんな響鬼のストーリーですが、内容が大人よりになっているとはいえ、
「流石にこれはアウトだろ…」
という感想を抱きかねない場面がいくつか流れました。
この記事ではそういった問題視されたシーンを2つご紹介します。
私も見た時は驚きましたし、10年以上経った今から見るとこの放送が許可されるなんて到底考えられません。
あなたも驚くこと間違いないと思います。
1.ザンキの死亡シーン
1つ目に紹介するのはザンキの死亡シーンです。
ザンキは常に冷静沈着で、厳しい言葉を投げかけることが多い反面、優しさに溢れていて、弟子であるトドロキからは絶大の信頼を得ています。
また、年齢が1つ下のヒビキや魔化魍退治を支えてくれている猛士のメンバーからの信頼も厚いです。
周りからの信頼が厚い一方で、ザンキは想像し難い悲惨な過去を辿ってきました。
ザンキが一人前の鬼になる前は、シュキと師弟関係を築いていました。
シュキは女性でありながら、鬼として魔化魍と戦っていました。
その理由はシュキの両親がノツゴという魔化魍に襲われ、その復讐を果たそうとしたからです。
その後もノツゴは現れ、斬鬼がノツゴに捕らえられてしまうことがありました。
その際、朱鬼は復讐心からノツゴの弱点である口めがけて、斬鬼もろとも射貫くという、普通では考えられない方法でノツゴを攻撃します。
斬鬼を犠牲にしてまでノツゴを攻撃したにも関わらず、そのノツゴは逃がしてしまい、ザンキには深い傷を負わすことになりました。
このような過去を辿ったザンキは、戦う度に身体を徐々に壊していくことになりました。
轟鬼と一緒にバケガニ退治に出た際には、退治することはできたものの、身体が思うように動かないことから鬼として戦うことをやめ、引退することにしました。
自分が戦える身ではないと理解してからは、トドロキのサポーターとして魔化魍退治に尽力していました。
ある時、無秩序に魔化魍が大量発生する現象、オロチ現象の兆候が見えた際に、今までサポートをしてきたトドロキが再起不能の重症を負ってしまいました。
主治医からも鬼になることを止められていましたが、響鬼と威吹鬼が苦戦している傍らで、斬鬼の穴を埋めるべく身を呈してまで参戦しました。
魔化魍退治に貢献した一方で、ザンキの身体は激しい動きや魔化魍の攻撃に耐えられず、挙句の果てには命を落としてしまいました。
作中では、川辺に倒れているザンキをイブキが見つけるシーンが映し出されましたが、このシーンが物議を醸すことになりました。
なんと、ザンキが全裸で倒れていたのです。
背中側からのアングルと、イブキが起こしあげた際の肩から上のアングルがありますが、肩から上はともかく、背中側だからといって全裸を映していいのでしょうか?
ヒビキやイブキなどのベテランの鬼は、顔だけスーツを解くという技術を得ています。
ザンキももちろん顔だけ解くことが出来ますが、亡くなってしまった以上、その技術を使うことはできません。
成り立ての鬼は上手く解除が行えず、全裸になってしまうことがありますが、まさにその状態が起きたということです。
トドロキが一度やらかしてしまい、それはネタとして笑えるシーンだとわかりますが、ザンキの死亡シーンは面白いと思うことがなく、むしろもう少し抑えることはできなかったのかと思ってしまうほどです。
今の時代にこれと同じシーンを流そうと思うと、視聴者からの批判が相次ぐとともに、その番組も続くかどうか怪しくなります。
ただ、今ほど規制が強かったわけではないので、放送の許可が降りた(突っ込まれなかった)と思いますが、今の時代で改めて見返すと、とんでもないシーンですよね。
後半は戦闘シーンが増えたこともあり、このような描写がされる可能性も0ではありませんでしたが、ここまでストレートに描写するのは仮面ライダーシリーズの中ではそうそう無いのかなと思います。
1つ前の作品の仮面ライダー剣でも相当な数の死者が描かれていましたが、それらのシーンはまだ大人しいというか静かに亡くなったという感じです。
他作品と比べると、どうしても印象深いシーンとなってしまっていて、現段階ではこれを越える描写は無いとのことです。
2.あきらの変身解除シーン
2つ目に紹介するのはあきらの変身解除シーンです。
あきらはイブキの弟子であり、イブキの下で修行を積んだり、ディスクアニマルを使って魔化魍の捜索や威吹鬼の援護など、イブキのサポートをしている女子高校生です。
基本的にはイブキのサポートをしている彼女ですが、まだ変身するには未熟で、威吹鬼が戦っている間は木の陰に隠れて見守っていることがほとんどです。
普通の魔化魍相手には威吹鬼も難なく退治できていたが、ある時コダマの森が出現し、響鬼や威吹鬼が苦戦を強いられている中、あきらは未熟ながらも変身し、威吹鬼たちを援護しようとしました。
しかし、戦闘経験がほぼ0に等しい彼女は何も出来ないまま魔化魍の返り討ちに遭い、たった数十秒で変身を解除される仕打ちになりました。
解除された後、威吹鬼に抱かれるシーンがありますが、こちらもまた物議を醸すことになりました。
あきらもまた全裸(と思える状態)で抱かれたのです。
ただ、全身ではなく肩から上、それもほんの数秒のみ流れたので、気にしない程度ではあるかもしれませんが、ザンキやトドロキと違い、女性なので露出が少し増えただけでも問題視されるのは当然です。
先ほども少し触れましたが、ベテランの鬼は顔だけ変身を解くことができますが、未熟な鬼は顔だけ解くことができない者がほとんどである上に、返り討ちに遭って自ら起き上がることができない状態です。
仮にまだ意識が残る弱い攻撃だったとしても、どの道あきらの変身は全身が解けるようになっていました。
ザンキが亡くなる前の出来事だったので、当時はこの一瞬の出来事を見逃す視聴者も少なくなかったですが、たまたま見てしまった人の中には興奮した人もいたそうです…
まとめ
今回は響鬼に起こった問題のシーンを2つ紹介しました。
- 魔化魍相手に奮闘し、身体の限界を迎えた後に全裸で倒れこんでしまったザンキ
- 苦戦する威吹鬼を援護しようとして返り討ちに遭い、変身が解けてしまったあきら
鬼は仮面ライダーとは異なり、修行を積んだ者だけが成れるものであり、誰でも簡単に変身できるわけではありません。
また、服の上にスーツが展開されるわけではなく、地肌に直接覆われるので、不意に解除された時は他のライダーに比べ、代償が大きいです。
ここから学べることとしては、なりたいものがあるなら、最後まで一生懸命にやり通すことと、だからといって無理は禁物、この2点だと思います。
あきらのようにまだ不完全な状態では良い結果が望めなかったり、ザンキのように他人の代わりに役割を全うすると自分が重い犠牲を払わなくてはいけない状態になったりするかもしれません。
他人の役に立ちたいと思っても、不十分なままで行ったら逆に迷惑をかけてしまう、やりすぎると逆に相手を悲しませてしまう、あなたもここまで大きな代償とまではいかなくとも、少しは経験したことがあるかもしれません。
そこでモチベが下がってしまうのは自然なことですが、まだあなたはやり直せるチャンスがあります。
命が無くなったわけでもなく、再起不能の重傷を負ったわけでもなく。
もしくはその影に隠れ、身体が不自由になり、夢が途絶えてしまった方もいるかもしれません。
ザンキやあきらのように誰かの為に動ける行動力は素晴らしいです。
例えそれが相手の満足のいくものでなかったとしても、そこでまた1つ新しい学びが生まれたことは事実です。
不意な出来事に人生を左右されることもあるかもしれません。
今まで積み上げてきたものが無意味に感じるかもしれません。
新しく始めようとしていることに今までの努力が何一つ関係していないように見えても、どこかで役立つことがあるかもしれません。
断言はできませんが、今までの努力の一部が成功の鍵を握っていることもあります。
今できることを一生懸命やる。
これこそなりたいものに近づく最善の方法であることを私は響鬼を通じて学べた気がします。
あなたも諦めずに決心したものはやり遂げられるように頑張ってください。