皆さんは仮面ライダーに出てくる敵にどんなイメージをお持ちですか?
昭和ライダーの頃は世界征服をたくらむ悪の組織と、気持ちの悪い姿の怪人が私のイメージです。
平成に入り、あまりおどろおどろしい怪人は少なくなりましたが、正義の味方と悪の組織の対決の構図は変わりません。
しかし仮面ライダードライブの【ハート】は私のイメージする怪人とはかけ離れています。
ハートの最終目的は人間を支配することなので、悪の怪人には違いないのですが
ドライブと話し合いのできる悪の怪人です
ですが、いいヤツだからこその壮絶な最後が待ち受けています。
この記事を読めば、ハートのいいヤツ情報と壮絶な最後がわかります。
ハートは仲間を大切にします。
ハートの壮絶な最後の前に、ハートはいいヤツ情報をご紹介します。
この情報を知ることで
早速ですが悪の怪人らしからぬエピソードです。
ハートは仲間のロイミュードを失った喪失感で泣きます。
ハートは蛮野博士が作り出した機械生命体のロイミュードです。
全世界に108体しか存在せず、ハートのナンバーは【002】です。
【002】と言う数字から察しの通り、ロイミュード業界では古参でかなりの大物です。
ロイミュードの目的は人間を支配することなので、当然仮面ライダードライブとの戦いになります。
そしてロイミュードが負けて消滅します。
普通の敵のボスだったら
「おのれ仮面ライダー、覚えておけ!!」
のような悪代官的なセリフが頭をよぎりますが、ハートは悲しみに暮れるんです。
私は思うのですが、ハートのたたずまいは悪のボスのそれではありません。
ハートの悲しみは、例えば共に戦った臣下を失った王の悲しみに近いと思います。
ハートは正々堂々と律儀です。
仮面ライダードライブとハートの進化態は何度も対戦しています。
結論から言いますと、ドライブが毎回負けています。
しかしハートはとどめを刺さずに去るんです。
ドライブが弱いのではなく、ハートが強すぎるんです。
ドライブとマッハの2人がかりで挑んでもハートが勝っちゃうので、いかんともしがたい存在です。
もうドライブ1人ではどうにもなりません。
進ノ介がボコボコに負けて変身強制解除です。
「ベルトを持たないお前とやり合うような無粋はしない。」
と言い残して去って行くんです。
悪の怪人だけど弱い者いじめはしません的な・・・
このエピソードはハートなりの事情があっての事ですので、ざっくりと説明します。
- ハートはさらなる進化の超進化がしたいです。
- そのためにはドライブと命を削るような激しい戦いが必要です。
- ハートは本気を出さなくてもドライブに勝てちゃいます。
- 強い敵と戦うよろこびが超進化のカギです。
- ここで進ノ介を殺しちゃったら超進化できません。
ハートにとっての悪は人間なんですが、進ノ介の事は認めています。
「人間にもお前みたいな面白いヤツがいる。」
と、進ノ介に向かってハートが言っています。
そして第38話で進ノ介こそが宿敵だと確信したハートは超進化を果たします。
ではなぜ、ハートは人間を憎むようになったのでしょうか?
それにはハートの壮絶な体験が深くかかわっています。
ハートの壮絶な体験
ロイミュードとは機械生命体の事で、作り出したのは2人の天才科学者、蛮野天十郎博士と親友のクリム・スタインベルト博士です。
その蛮野が実験と称して拷問ともとれる様々な苦痛をハートに与えていたのです。
ハートは識別ナンバー【002】、ロイミュード態はスパイダー形、人間態は誰かの姿をコピーしなければ人間の姿にはなれません。
いきさつをざっくりと説明します。
- 投資家の広井真蔵に蛮野は出資を断られました。
- 蛮野は広井真蔵を恨み、しかも根に持ちました。
- 蛮野は広井真蔵の姿を【002】にコピーさせました。
- 蛮野は広井姿のハートに恨みを晴らすように何度も拷問のような実験を行いました。
ハートが人間を憎むのも当然です
一応、確認をしておきますが
- 仮面ライダードライブ側から見たら、敵は蛮野天十郎とロイミュードです。
- ハート側から見たら、敵は蛮野天十郎と仮面ライダードライブです。
そして蛮野は己の野望のために、シグマサーキュラーを使いすべての人間をデータ化しようとします。
それが第2のグローバルフリーズです。
ハート最後の戦いで得たもの
人間をデータ化してしまったら、私たち人間は体を持たなくなってしまいます。
私の体はシックスパック・・・とは程遠いワンパックの腹ですので
そして、人間をデータ化されるとハートも困るんです。
ハートは念願の超進化を果たし、仮面ライダードライブと決着をつける事が第一優先になっちゃっています。
ロイミュード108体の内、残っているのはハートだけです。
残された唯一の楽しみはドライブとの決着です。
人間をデータ化したらドライブとの真剣勝負ができません。
そこでなんと!!
シグマサーキュラーを破壊するためにドライブとハートが協力するんです。
戦いの詳細は省きますが、ドライブとハートはボロボロになりながらもシグマサーキュラーに勝利します。
2人とも力尽きて変身は解けています。
しかしハートは泊進ノ介と決着をつけたいのです。
この時の進ノ介は変身ベルトを持っていませんでした。
もう残された道は人間の姿での殴り合いです。
大粒の雨が降る中、ハートが進ノ介に殴りかかります。
しかし進ノ介は反撃をすることなく、警察官らしく説得を試みます。
戦おうとしない進ノ介に業を煮やしたハートは力を込めた最後の一撃を繰り出します。
その一撃は進ノ介の直前で止まりハートは倒れます。
シグマサーキュラーとの激しい戦闘でハートの心臓部のコアが破壊されていたのです。
それを見抜いて戦わなかった進ノ介と、どうしても決着をつけたかったハート、長い戦いの中でお互いに認め合っていたんです。
最後のロイミュードのハートが進ノ介に懇願します。
「ロイミュードがいたことを覚えておいてくれ」
「当たり前だ、忘れるものか」
うなずきながら答える進ノ介。
そして最後に
「ありがとう、最後の最後に友達がひとり増えた、初めての人間の・・・」
と言い残しハートは消えていきます。
ハートは最後の最後で初めて人間の友達を得たのです。
いいおっさんが大号泣です
批判を覚悟で個人的な感想を書きますと
まとめ
- ハートはロイミュードの仲間を大切にしています。
- ハートはロイミュードの仲間を失うと悲しみにくれます。
- ハートは進ノ介を宿敵と認めています。
- ハートは蛮野の野望を阻止するために進ノ介と手を組みました。
- ハートは最後に人間の友達が初めてできました。
壮絶で感動のハートの最後のシーンで個人的に気になっている部分があります。
ハートはロイミュードの機械生命体なので涙が流せないのでしょうか?
だから大粒の雨を降らせることで顔に流れる水を涙に見立てたのでしょうか?
そんな訳で第44話のブレン消滅のシーンでハートが泣いているのかを確認しました。
そこには衝撃の映像がありました。
ハートの顔は悲しみにゆがんでいます。
言葉も嗚咽しながら話しています。
あきらかにブレン消滅を悲しんで泣いています。
メディックも同様です。
悲しみで嗚咽しているのに涙が出ていないのです。
スッキリとしたと言うより、驚きの方が大きいです。
あとひとつ、気になることがありますのでお知らせします。
ドライブとハートの戦闘ですが、ドライブの全敗です。
今までの仮面ライダーだったら、何回負けても最後には勝つのですが、進ノ介は最後の対決を戦いませんでした。
ハートを直接倒したのはシグマサーキュラーです。
なので、まとめにひとつ追加して終わりにします。
- いちばんの悪党は人間の科学者、蛮野天十郎です。