あなたは『仮面ライダー電王』がどんな話か知っていますか?
この作品は平成仮面ライダーシリーズで最も人気ある作品の1つで、コメディ色が強く明るい作風であり、モチーフに電車を取り入れたりと、子供が観やすい作品になっているのが特徴です。
しかし、時間や記憶をテーマにしており、現在と過去を行き来することが多く、物語終盤にかけての伏線回収に訳が分からなくなった方も多いのではないでしょうか?
実際私もリアルタイムで観ていて
「どういうこと?」
って思うシーンがいくつもあり、録画したやつを何度も見返したほどです。
そこでこの記事では仮面ライダー電王のあらすじをネタバレオンパレードで解説していきます。
ぜひ最後までお読みください。
※ネタバレを含みますので話の内容を知りたくない方は、記事の閲覧はご遠慮願います。
物語序盤のネタバレ
まずは物語序盤、主人公の仲間との出会いを解説します。
ハナ、モモタロスたちとの出会い
本作の主人公、野上良太郎はとんでもなく運の悪い少年で、ある日偶然ライダーパスを拾ってしまいます。
更にイマジン、モモタロスに憑依されますが、自力で自我を取り戻すことに成功します。
良太郎は時間の干渉を受けない【特異点】という特別な存在だったのです。
そこに駆け付けた少女、ハナに電王としてスカウトされ、わけが分からないまま時の列車デンライナーに乗り込みモモタロスや後に仲間になるウラタロスやキンタロス、リュウタロスと共に運悪くもイマジンとの戦いに身を投じていくこととなるのでした。
侑斗、デネブとの出会い
イマジンとの戦いの最中、良太郎は過去の時間で【桜井さん】と呼ぶ探偵風のいでたちをした人物と遭遇しますが何故か逃げられてしまいます。
【桜井さん】とは【桜井侑斗】と言い、良太郎の姉、愛理の婚約者でしたが、結婚式の直前に突如行方不明となっていました。
現代に戻ると良太郎の前に【桜井侑斗】と名乗る今度は若い兄ちゃんが現れます。
この若い兄ちゃんはなんと過去からきた【桜井さん】だったのです。(以下、侑斗と呼びます。)
【桜井侑斗】について詳しく知りたい方はこちら
皆様、こんにちは。 今回のテーマは桜井侑斗です。 このブログを読んでいただいている方ならお分かりだとは思いますが、桜井侑斗は 「電王の物語を複雑にしている張本人です・・・。」 電王を初めて観た人が、物語を理解できないのは[…]
侑斗は桜井さんからゼロライナーを預かり、時の運行と愛理を守るため、契約イマジンのデネブと共に仮面ライダーゼロノスとして戦います。
はじめは良太郎の弱さや頼りなさにイラ立ち、キツイ態度を取っていましたが、関わっていくうちに良太郎の強さを知り、認めていくのです。
物語中盤のネタバレ
ここからは劇場版【俺、誕生!】とリンクしており、最強フォームへとつながる話になります。
また、劇場版に登場する設定はTVシリーズ後半にも反映されているのが特徴です。
ガオウとの戦い
時の列車を狙う盗賊団のボスで、すべての時間を支配するといわれるガオウライナーを手に入れるためデンライナーを乗っ取り、オーナーからマスターパスを奪い取ります。
理由は不明ですが、【時間に飽き飽きしている】らしく、すべての時間を喰らおうとしていたのではないかと思います。
ガオウライナーを手に入れ、手始めに良太郎の誕生日にタイムスリップし、その時間を消そうとします。
その時、侑斗が様々な時間軸の良太郎を連れてきます。
そして、全4フォームの電王とゼロノスベガフォームが揃う形になり、心踊る展開になりました。
手下のイマジンを倒し、いよいよガオウとの決戦ですが、このガオウとんでもなく強いです。
5人のライダーを相手にしても意に介さず、一撃のもとに5人を叩き伏せますが、根性で立ち上がったソードフォーム(モモタロス)がなんとかガオウにダメージを与え、ガオウライナーに撤退させます。
そしてデンライナー・ゼロライナーとの電車戦の末ガオウライナーを破壊し、ソードフォームがガオウとの一騎打ちを制し勝利するのでした。
クライマックスフォームへの変身
ガオウの一件で異なる時間軸の良太郎に憑依したため、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスは元々の時間軸の良太郎の記憶が薄れてしまい消滅しました。
その時の砂からずっと繋がっていられたらという良太郎のイメージによって【ケータロス】を出現させるのです。
ケータロスを使い変身してみると突如出現したウラタロスたち3人のデンカメンが装着され、なぜかデンライナーが燃えています。
こうして【クライマックスフォーム】という仮面ライダー電王としての最強フォームが誕生したのです。
ライナーフォームへの変身
突如新たな路線が出現してからモモタロスたちが過去の時間において良太郎に憑依できなくなります。
そこで良太郎1人でも戦えるようにモモタロスたちが『デンカメンソード』を生み出し、それによってライナーフォームに変身できるようになりました。
フォームのスペック自体は高いものの、戦うのは良太郎自身なので、戦闘は苦戦することが多いですが、デンカメンソードを通してモモタロスたちからサポートをしてもらえる利点があります。
こうして良太郎は新しい力を手に入れましたが、『クライマックスフォーム』と『ライナーフォーム』この2つの最強フォーム、一体どちらが強いのでしょうか?
皆さんはどっちだと思いますか?
物語終盤のネタバレ
ここからはいよいよ物語の終盤。
ラスボスが姿を現し、物語を通しての謎が明らかになり、クライマックスに向けて怒涛の展開を繰り広げます。
ラスボス、カイの登場
カイはイマジンの存在する未来から来た特異点の少年でイマジンに指示を出し、時間の改変をさせていた張本人です。
また、リュウタロスを良太郎のもとに送り込んだのも彼でした。
カイの目的は時の運行から外れた未来と現代の時間をつなげ、過去を手に入れることで自分の存在を安定させることにありました。(前述した新たな路線の出現に何か関係があるのかも…)
そのための分岐点の鍵が桜井さんだと思いこみ、執拗につけ狙っていました。
ゼロノス、最強フォームへの変身
イマジンとの戦いの中でゼロノスカードを使い切ってしまった侑斗。
しかし、桜井さんから新たにゼロノスカードを補充され、その中には赤のゼロノスカードが入っていました。
ゼロノスカードは使うたびに桜井さんが周りから忘れられていきます。
つまりカードを使い切れば桜井さんは存在がなかったことになり、消滅する危険性がありました。
一方で新しく渡された赤いカードには侑斗に関する記憶が失われるものだったのです。
そしてイマジンとの戦闘中、カードの面を緑から赤に切り替えた瞬間被弾し倒れ込むと、愛理との記憶がサビついて映し出され、ゼロノスの体も赤くサビついた色に変わっていきます。
侑斗は自分の記憶を犠牲にしてでも激化する戦いに身を投じていくことになるのです。
良太郎とモモタロスの絆、深まる
イマジンとの戦いの最中、良太郎とモモタロスはカイと遭遇し、カイの未来につながらなかったらイマジンはみんな消えるという衝撃の事実を知り、良太郎はもう一緒に戦わないと言い出します。
そしてモモタロスとぶつかる良太郎。
モモタロスたちを消したくない思いと現代の時間を守ること…。
葛藤し泣き崩れる良太郎。
モモタロスは【今】という時間を守るために自分たちにも戦わせろと言い聞かせます。
覚悟を決めた良太郎とモモタロスたちはより一層絆を深めることができました。
桜井さんと愛理の謎
桜井さんは2007年1月10日にカイによって倒され、この日の時間そのものも消されてしまいますが、良太郎の記憶によって修復されます。
カイは過去を手に入れ、未来がつながったものと大ハシャギしていますが、実はカイから分岐点の鍵を隠すために桜井さんと愛理によって仕組まれた罠だったのです。
しかし、良太郎の記憶を探ったカイによって分岐点の鍵は愛理だと特定され、記憶を失う前の愛理がカイに狙われますが何とか保護します。
しかし愛理は再び消滅することを選びます。
未来を守るために忘れるのだと…。
動き出したカイ
カイは愛理を狙うため、大量のイマジンを使い過去で暴れさせます。
良太郎が過去に向かい戦っていると、愛理が襲われているとの連絡があり、愛理を心配しつつもイマジンを放っておけないピンチな状況に強引に良太郎の望みを叶えたキンタロスが実体化し自ら捨て石となりデンライナーを現代に帰すのでした。
しかし、デンライナーにはイマジンによって密かに爆弾が仕掛けられており、ウラタロスは裏切ったふりをして良太郎たちをデンライナーから降ろし、爆破処理をし、ライダーパスを奪いにわざとデンライナーを空にします。
その時間は愛理が記憶を失う前日、良太郎とハナはミルクディッパーに行くと衝撃の事実を知ります。
愛理は桜井さんとの子供を妊娠しており、その子供は未来の特異点であり、真の分岐点の鍵なのです。
桜井さんと愛理は子どもの存在を【忘れる】ことでカイやイマジンから隠したのです。
良太郎の抜け落ちた記憶とはこのことだったんですね。
現代へ戻ろうとする良太郎たちにイマジンが立ちはだかり、今度はウラタロスが捨て石となってデンライナーを現代に帰します。
現代ではカイが愛理を襲い、記憶を探りますが驚くべき事実が判明します。
愛理も分岐点の鍵ではなかったのです。
何が何だかわからなくなったカイはやけを起こし、最強のデスイマジンを生み出し、現代の時間ごとすべてを消し去ろうとするのでした。
最終決戦
カイは現代の時間で1月10日の再現をしようとします。
そこへ良太郎とモモタロスが駆け付けますが、モモタロスには消滅の兆しが…。
ついに良太郎はモモタロスに望みを言います。
「最後まで一緒に戦ってくれる?」
モモタロスは応えます。
「お前の望み、聞いたぜ!」
イマジンに向かい走り出す2人。
一方侑斗はゼロノスカードを使い切り、生身で戦おうとしますが、デネブに止められます。
しかし侑斗は
「過去が希望をくれる…やるしかないだろ!」
そんな侑斗についていくデネブですが、デネブもまた消滅の兆しが…。
良太郎に邪魔をされつつもカイはエネルギー体を放ち、街を半壊させ、
「これからは俺たちの時間だ」
と笑います。
そこへ良太郎は真の分岐点の鍵であるハナの存在をカイに知らせます。
ハナのせいで時間がつながらなかったことにカイはついにブチ切れ、全イマジンで総攻撃をかけます。
そこへ過去に置き去りにされたウラタロスとキンタロスが合流します。
侑斗はデネブが桜井さんから託されていた最後のゼロノスカードを使い、正真正銘最後の戦いに臨むのでした。
戦いの末、デスイマジンを倒し未来がつながらないことが確定したカイはすべてのイマジンと共に消滅しました。
そう、すべてのイマジンと…。
相棒が消滅し、絶望に打ちひしがれる良太郎と侑斗。
しかし、モモタロスたちやデネブは消えていなかったのです。
良太郎との関わりが【思い出】という名の記憶となったおかげで、消えずに済んだのでした。
「記憶こそが時間」
この言葉がモモタロスたちと敵イマジンとの明暗を分けたのでしょう。
桜井さんはゼロノスカードを使い切ったことで消滅するのですが、最後に未来が守られたことを知らせるため愛理の元を訪れ、消滅しました。
仮面ライダー電王、感動のエンディング
戦いが終わり、良太郎はデンライナーを降りることを決めます。
オーナーにパスを返し、ハナやナオミ、ウラタロスたち1人1人とお別れをしますが、モモタロスはシカトを決め込みます。
また侑斗は桜井が消滅したことで桜井さんとは違う未来を生きていくことができるようになり、良太郎と別れのシーンではどこか晴れやかな表情が印象的でした。
最後にデンライナーを見送るシーンでようやくモモタロスが
「また会おうぜぇ!」
と手を振りデンライナーは時の彼方へ消えていきました。
ラストの良太郎のすがすがしい笑顔で物語は締めくくられるのでした。
まとめ
この記事では【仮面ライダー電王完全ネタバレ】ということで、TVシリーズ全話と、合間に劇場版まで解説してきました。
- 非力な主人公が特別な存在だった
- TVシリーズと劇場版がリンクしている
- ラスボス登場からのシリアス展開
仮面ライダー史上最弱の主人公という初めての試みに最初は違和感しかありませんでした。
非力なうえに運も悪い、
「こんなんで大丈夫か?」
と心配するほどでしたが、こう思ったことは最後までやり抜く心の強さはなかなかマネできるものではなく、考えさせられるキャラクターだなぁと観てて思いました。
電王の劇場版はそれまでのライダー作品と異なり、最強フォームが登場しません。
その代わりクライマックスフォームへの伏線的なシーンは心躍る展開として描かれていました。
そして物語後半のシリアス展開は涙なしでは観れない展開で笑いあり、涙ありの見どころ満載な『仮面ライダー電王』TVシリーズ終了後も劇場版が数本制作されるほどの人気作です。
みなさんも是非ご覧になってはいかがでしょうか?