みなさんは仮面ライダー響鬼をご存知でしょうか。
仮面ライダー響鬼は平成ライダーの6作品目に当たり、2005年1月から2006年1月まで放送されていました。
主役となる響鬼には現在でも最年長ライダーとなる細川茂樹さんが起用されており、仮面ライダーと銘打っているものの、作品上は修行によって力を身につけた”鬼”と呼ばれる存在で、バイクにも乗ることができません。
他の仮面ライダーシリーズと異なり、改造ではなく、あくまで修行によって力を身につけた存在のため、デザインからも虫のコンセプトがなくなり、複眼を廃したスタイリッシュなデザインが採用されています。
また、音楽がテーマになっていることから、武器にも楽器をモチーフにしたものが採用されており、音撃という音による攻撃をするという斬新な設定になっています。
そんな仮面ライダー響鬼ですが、斬新な設定が多かったからか、失敗作と言われてしまうことも少なくありません。
本記事では、そんな仮面ライダー響鬼が失敗作と言われてしまう理由3選をご紹介したいと思います。
仮面ライダー響鬼が失敗作と言われてしまう理由3選
①主人公が二人
仮面ライダー響鬼には主人公となる人物が2人登場します。
1人はヒビキと、もう1人は高校生の明日夢です。
そして、仮面ライダー響鬼では、明日夢の描写が多く描かれます。
明日夢はヒビキに弟子入りしたり、猛子でアルバイトをするなど、ヒビキと密接に関わる役所ではあるものの、高校生であることにはかわりません。
つまり、高校生の日常が描かれる描写が多くなってしまい、魔化魍との戦いですら、日常の一部となってしまいます。
そのため、
仮面ライダー響鬼自体が壮大な日常系作品となってしまいました。
仮面ライダーといえば、基本的には正義のヒーローであるライダーが悪の超人結社と戦っていく様を描くヒーローの物語です。
それを期待して響鬼を見てしまうと、高校生の日常が描かれるストーリーは退屈に見えてしまい、
仮面ライダーファンには受け入れられなかったのかもしれません。
②戦闘がダサい
仮面ライダー響鬼は前述の通り、楽器を武器に戦う設定です。
そのため、攻撃は楽器の演奏になってしまいます。
仮面ライダーといえば、
正義のヒーローが悪の超人との戦闘を繰り広げるアクションシーンが売りの一つ。
筆者も男の子ですので、子供の頃はライダーが超人と戦いを繰り広げるシーンに心をときめかせたものです。
ライダーが必ずピンチになるものの、諦めずに戦い、最後は必殺技で悪を倒すシーンを男の子は心待ちにしながら見るのです。
しかし、それも激しいアクションシーンがあってこそ。
その攻撃が楽器の演奏となってしまうと、どうしてもアクションシーンとしてのメリハリがなくなってしまいます。
そうした敵との戦闘シーンの単調さが、仮面ライダーファン、特に男の子達に受け入れられなかったのかもしれません。
③おもちゃの売り上げが低い
仮面ライダー響鬼はリアルな世界観を追求して作られた作品だそうです。
そのため、ライダーはヒーローではなく職業としての”鬼”という役割が与えられ、鬼は猛子という組織に所属し、シフト制で働いています。
ヒーローがシフト制という設定、現実的に考えれば妥当で当たり前なのですが、一般的には昼夜を問わずに悪と戦うのがヒーローです。
カバオくんが「助けてアンパンマン」と叫んでも、バットシグナルが照らされても、アンパンマンやバットマンが「シフト外なんで。。。」なんて言い出して駆けつけられなくなったら、悪者はヒーローがいない時間に悪事を働くに決まってます。
物語が成り立たなくなってしまいます。
なので、個人的にはヒーローものなど、ファンタジーの世界にリアリティを持ち込んでしまっては、物語の面白さが失われてしまうと感じます。
ヒビキがペーパードライバーのため、バイクに乗れないという設定も同様です。
仮面ライダーなのに主人公が車移動というのはカッコ悪いのではないでしょうか。
こうしたリアリティを追求した結果からか、仮面ライダー響鬼は大人からの人気は獲得できたものの、子供からの人気は獲得できなかったようです。
そのため、仮面ライダーの玩具の売れ行きが悪く、興行面で失敗したと言わざるを得ない作品となってしまいました。
まとめ
本記事では、仮面ライダー響鬼が失敗作と言われてしまう理由3選を紹介させていただきました。
【仮面ライダー響鬼が失敗作と言われてしまう理由3選】
- 主人公が二人
- 戦闘がダサい
- おもちゃの売り上げが低い
仮面ライダー響鬼はこれまでの仮面ライダーとは違い、音による戦闘のため、アクションに迫力が欠けてしまい、ヒーローものとしての面白みは失われてしまったように思います。
しかし、その分リアリティを追求したドラマのストーリーや、無名のイケメン若手俳優が起用されることが多い主人公ライダーに細川茂樹さんというベテラン俳優を起用するなど、大人が普通のドラマとして見る分には楽しめる要素のある作品に仕上がっていると筆者は感じました。
本来のターゲット層である男の子には刺さらなかったかもしれませんが、当時リアルタイムで見ていた世代も、大人になった今見直してみると、ポジティブなヒビキのセリフに心打たれるなど、違った面白さを発見することもできるのではないでしょうか。
本記事を読んで、仮面ライダー響鬼に興味をもったり、観てみようと思っていただいた方がいれば幸いです。